この記事では、バスケットボールにおけるトラベリングについて解説します。
トラベリングとは「ボールを持った状態で3歩以上歩いてはならない」というバスケットボールの反則です。
当記事では、以下の観点で詳しく解説します。
- トラベリングのルールを図解
- 新ルール「ゼロステップ」について解説
- トラベリングと関連性の高いピボットについて解説
バスケットボール初心者にも分かるよう、図解を活用しながら簡単で分かりやすい解説を心がけております。
参考になれば幸いです。
トラベリングの用語定義

トラベリングとは「ボールを持った状態で3歩以上歩いてはならない」というバスケットボールの反則です。
トラベリングが宣告されると、相手チームのスローインで試合再開となります。
正式にはバスケットボール競技規則第25条に規定されているルールです。
トラベリングとは、コート上でライブのボールを持ったまま、片足または両足を方向に関係なく、本項に定められた範囲を超えて移動させることである。
バスケットボール競技規則第25条 より引用
これだけでは少し分かりづらいですね・・
「本項に定められた範囲を超えて移動」というのが、ざっくり説明すると「3歩歩く」というわけです。
トラベリングを理解する上で、まずはこの「3歩」を正しく理解しましょう。
パスキャッチの後の動きの場合、「3歩」は以下のようにカウントされます。
- 1歩目:最初に踏み込んだ足
※軸足(ピボットフット)と呼ばれます - 2歩目:次に動かした足
- 3歩目:トラベリング
※軸足(ピボットフット)が動きてしまった場合
※軸足(ピボットフット)を前に踏み出してしまった場合
以下では、このルールについて、図解を用いて解説します。
イマイチ分かりづらい、という方もこのまま読み進めてみてください。
言葉よりも図の方がイメージが湧きますよね。
トラベリングのルールをパターン別に図解
ここでは、以下の3パターンに分類してトラベリングのルールを図解します。
- ドリブルを終えた場合
- パスをキャッチした場合
- 空中でボールをキャッチ、両足で着地した場合
基本的な考え方はどのパターンも同じですが、順番にご覧いただくことで理解が深まれば幸いです。
ドリブルを終えた場合
ドリブルを終了した際のトラベリングは、以下のようにカウントされます。

ドリブルは勢いがついたプレーですので、比較的トラベリングも発生しやすい傾向にあります。
パスをキャッチした場合
パスをキャッチした場合は以下のとおりです。

ボールをキャッチした後に最初に踏み込む足がピボットフットとなります。
ピボットフットを1歩目とカウントし、3歩歩くとトラベリングです。
空中でボールをキャッチ、両足で着地した場合
少々複雑なのが、両足で着地するケースです。
まずは以下の図をご覧ください。

両足で着地した場合、ピボットフットは左右どちらでも良いという点が特徴です。
2歩目も左右どちらでも構いませんが、2歩目を踏み出した時点でピボットフットが確定します。
【合わせて覚えたい】ピボットとは
トラベリングとセットで覚えておきたい技術が「ピボット」です。
トラベリングとセットで、バスケットボール競技規則第25条に規定されています。
ピボットとは、コート上でライブのボールを持ったプレーヤーが、片方の足(ピボットフット)はフロアとの接点を変えずに、もう片方の足で何回でもどの方向にでもステップを踏むことができることである。
バスケットボール競技規則25-1-2 より引用
軸足を固定していれば、片足は自由に動かして良いというわけです。

ピボットはバスケットボールにおける基本中の基本の技術です。
一方で、「ボールを保持する」「次のプレーに繋げる」ための奥深い重要な技術でもあります。
何も知らない素人からすると何歩も歩いているように見えますが、ピボットはトラベリングには該当しませんので覚えておきましょう。
新ルール「ゼロステップ」とは?

2018年以降、トラベリングのルールに「ゼロステップ」という概念が追加されました。
動きながら足がフロアについた状態でボールをコントロールした場合、フロアについている足は0歩目とし、その後2歩までステップを踏むことができる。その場合、1歩目がピボットフットになる。
バスケットボール競技規則25-2-1【補足】 より引用
床に足がついた状態でボールをキャッチする必要がありますが、ゼロステップが適用されると従来よりも1歩多く歩くことができます。
以下のJBAの動画が参考になりますので、合わせてご覧ください。
トラベリング まとめ
トラベリングの3歩について、もう一度おさらいしてみましょう。
パスキャッチの後の動きの場合、「3歩」は以下のようにカウントされます。
- 1歩目:最初に踏み込んだ足
※軸足(ピボットフット)と呼ばれます - 2歩目:次に動かした足
- 3歩目:トラベリング
※軸足(ピボットフット)が動きてしまった場合
※軸足(ピボットフット)を前に踏み出してしまった場合
なお、以下の記事ではバスケットボールのバイオレーションについて一覧形式でまとめています。
合わせてご覧いただき、理解を深めていただけると幸いです。
関連記事:【初心者向け】バスケのバイオレーションとは?11種類のルールを解説
当記事がバスケットボールのルール理解に役立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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