この記事では、バスケットボールにおけるパーソナルファウルについて解説します。
パーソナルファウルとは 「不当な体の触れ合いによるファウル」を意味しています。
当記事では、以下の観点で詳しく解説します。
- パーソナルファウルの規定を解説
- パーソナルファウルの罰則を整理
- 退場のルール(5ファウル)を解説
バスケットボール初心者にも分かるよう、簡単で分かりやすい解説を心がけております。
参考になれば幸いです。
パーソナルファウルの定義
そもそもバスケットボールにおけるファウルは、大きく分類すると以下の2種類が存在します。
- 接触に伴うファウル
- 接触に伴わないファウル(態度や言動)
パーソナルファウルは、「接触に伴うファウル」のことを指しています。
バスケットボール競技規則では、以下のように規定されています。
パーソナルファウルとは、ボールのライブ、デッドにかかわらず、相手チームのプレーヤーとの不当な体の触れ合いによるプレーヤーファウルのことをいう。
バスケットボール競技規則34-1-1 より引用
プレーヤーは、相手を押さえて動きの自由を妨げたり、押したり、叩いたり、突き当たったり、つまずかせることをしてはならない。手(腕)や足(脚)、膝などを伸ばしたり広げたり突き出したり、体を不自然に曲げたりして相手の進行や相手の動きを妨げる触れ合いを、自分のシリンダーの外で起こしてはならない。
また、その他乱暴な触れ合いを起こすこともしてはならない。
シリンダーという用語が登場しますが、ここではざっくりと、「自分自身に権利のある空間」と理解しておいてください。
不当に接触してはならない、というわけですが、そのルールはさらに細かく規定されています。
以下では、パーソナルファウルに分類されるルールを6種類ご紹介します。
パーソナルファウルの具体的なルール(6種類)
パーソナルファウルの細かいルールは、バスケットボール競技規則第33条「 コンタクト(体の触れ合い):基本概念」にて規定されています。
中でも、特に覚えておきたい6つのルールをここではご紹介します。
オフェンスのファウル、ディフェンスのファウルと分けて覚えておきましょう。
<オフェンスファウル>
- オフェンスチャージング
- イリーガルスクリーン
<ディフェンスファウル>
- プッシング
- イリーガル・ユーズ・オブ・ハンズ
- ブロッキング
- ホールディング
以下では、それぞれについて順番に解説します。
オフェンスチャージング
用語の定義
オフェンスのプレーヤーが、相手のプレーヤーに衝突したり、手で押す等の不当な接触のこと
オフェンスのプレーヤー全員が対象となりますので、ボールを持っているかどうかは関係ありません。
ただし、ディフェンスが遅れて進路に入った場合はディフェンスのパーソナルファウルとなります。
オフェンスチャージングは、オフェンスが自ら接触した場合に取られます。
オフェンスの進行方向を遮る形で、ディフェンスが突撃した場合は、ディフェンスがファウル(ブロッキング)となるのです。
イリーガルスクリーン
用語の定義
オフェンスが正しいスクリーンを行わなかった場合のファウルのこと
そもそもスクリーンとは、ボールを持たないオフェンスのプレーヤーが、ディフェンスの前に立つプレーを指しています。
ディフェンスの進行方向を遮ることで、味方のプレーをアシストするわけですね。
このスクリーンに問題があった場合に取られるファウルが、イリーガルスクリーンです。
正しいスクリーンと、誤ったスクリーンを整理してみましょう。
正しいスクリーン | ・両足を床につけて静止している |
誤ったスクリーン | ・足を動かして進路を妨害している ・肘等の上半身を使って妨害している |
プッシング
用語の定義
ディフェンスのプレーヤーがオフェンスのプレーヤーを押す行為
パーソナルファウルの中でもイメージしやすい反則ですね。
手で押す行為は当然ですが、体をつかってタックルのような行為もプッシングに含まれます。
なお、オフェンス側が押した場合は前述のオフェンスチャージングが適用されます。
イリーガル・ユーズ・オブ・ハンズ
用語の定義
掴む、叩くなどの行為で相手プレーヤーを妨害すること
名前が長いので、一見難しく感じますが、内容はシンプルなルールです。
プッシングやホールディングとの境目がやや曖昧ですが、程度が軽い場合にイリーガル・ユーズ・オブ・ハンズが取られるケースが多いです。
ブロッキング
用語の定義
オフェンスプレーヤーの進路を、体を使って妨害する行為
ここでのオフェンスプレーヤーは、ボールを持っているかどうかは関係ありません。
ディフェンスはオフェンスの進路を体で妨害することが禁じられているのです。
ただし、オフェンスが自らぶつかった場合はオフェンスチャージングとなります(オフェンスの反則)
ホールディング
用語の定義
オフェンスプレーヤーを掴むことで妨害する行為
相手の腕をつかむ、相手を後ろから抱きかかえるようにする場合に伴わないファウルです。
パーソナルファウルの罰則
パーソナルファウルの罰則は、以下の2パターンです。
- フリースローが与えられるケース
- スローインが与えられるケース
どちらが適用されるかは、ファウルが宣告された状況に左右されます。
以下では、それぞれについて順番に解説します。
フリースローが与えられるケース
シュートの動作中にファウルが発生した場合、ファウルを受けたプレーヤーにフリースローが与えられます。
バスケットボール競技規則の規定が分かりやすいので、以下の規定をご覧ください。
ショットの動作(アクトオブシューティング)中のプレーヤーがファウルをされたときは、ファウルをされたプレーヤーに以下のとおりフリースローが与えられる:
・そのショットが成功したときは得点が認められ、さらに1本のフリースローが与えられる。
バスケットボール競技規則34-2-2 より引用
・そのショットがツーポイントフィールドゴールエリアからのショットで不成功だったときは、2本のフリースローが与えられる。
・そのショットがスリーポイントフィールドゴールエリアからのショットで不成功だったときは、3本のフリースローが与えられる。
・ファウルが起きたその直後あるいはほとんど同時に、各クォーターや各オーバータイムの競技時間の終了のブザーまたはショットクロックのブザーが鳴ったときに、ボールがまだショットの動作(アクトオブシューティング)中のプレーヤーの手の中にありその後ショットが成功しても、得点は認められず2本または3本のフリースローが与えられる。
要するに、外したシュートに応じてフリースローが与えられるわけです。(3Pシュートなら3本のフリースロー)
ファウルを受けながらシュートが成功した場合、もう1本フリースローを貰えるのはポイントですね。
極端な例を挙げると、ファウルを受けながら3ポイントシュートを決めた場合、一気に4得点を奪うことができるわけです。
いかに上手くファウルを貰うか、というのも、バスケットボールでは重要な戦略となります。
スローインで再開となるケース
シュートの動作中ではないプレーヤーがファウルを受けた場合や、オフェンスファウルの場合、ファウルを受けたチームのスローインで再開となります。
バスケットボール競技規則の抜粋は以下のとおりです。
ショットの動作(アクトオブシューティング)中ではないプレーヤーがファウルをされたとき:
・ファウルが起こったところに最も近いアウトオブバウンズから、ファウルをされたチームのスローインによってゲームを再開する。
バスケットボール競技規則34-2-1 より引用
ただし、チームファウルが適用される場合はフリースローが与えられます。
退場のルール(5ファウル)
バスケットボールでは、各選手のファウルの数が試合ごとに記録されています。
このファウルの数(パーソナルファウル/テクニカルファウルの両方を含む)が5つに達すると、その選手は退場となります。
退場となったプレーヤーは、他のベンチプレーヤーと交代する必要があります。
人気漫画「スラムダンク」の主人公、桜木花道は一時期「退場王」と呼ばれていましたね(笑)
退場となると、その選手はその試合には出場することは出来ませんが、試合に出場する人数が減るわけではありません。
サッカーの退場は、純粋にプレーヤーの人数が減ってしまいますが、バスケットボールにおいてはベンチプレーヤーと交代することが認められているのです。
パーソナルファウル まとめ
ここまでの内容を簡単におさらいします。
- パーソナルファウルとは 「不当な体の触れ合いによるファウル」
- ファウルを受けた状況により、フリースローかスローインが与えられる
- ファウルを5回犯したプレーヤーは退場となる
当サイトがバスケットボールの理解に役立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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