この記事では、バスケットボールにおけるテクニカルファウルについて解説します。
テクニカルファウルとは 「スポーツマンシップに反する悪質な行為や言動」に対して取られる反則です。
当記事では、以下の観点で詳しく解説します。
- テクニカルファウルの規定を解説
- テクニカルファウルの罰則を整理
バスケットボール初心者にも分かるよう、簡単で分かりやすい解説を心がけております。
参考になれば幸いです。
テクニカルファウルとは
テクニカルファウルとは 「スポーツマンシップに反する行為や言動」に対して取られる反則です。
相手選手への挑発や、審判への文句などの「言動」も対象となる点が大きな特徴です。
言動も対象となるため、監督やコーチが宣告される場合もあります。
まずはこのテクニカルファウルの規定を確認したうえで、実際にテクニカルファウルが適用される事例を紹介します。
テクニカルファウルの規定(原文)
テクニカルファウルはバスケットボール競技規則の第36条に規定されています。
バスケットボール競技規則はこちら(⇒リンク)から閲覧できますが、以下は特に重要な「定義」の一部を抜粋します。
36-2-1 テクニカルファウルは、相手チームのプレーヤーとの体の触れ合いのない振る舞いであり以下が該当するが、これらに限るものではない:
・審判からの警告を無視する。
バスケットボール競技規則第36条 より引用
・審判、コミッショナー、テーブルオフィシャルズ、相手チーム、あるいはチームベンチに座ることを許可された者への敬意を欠く振る舞い、異論表現。
・観客に対して無作法に振る舞ったり挑発したりする、あるいは煽動するような言動をとる。
・相手チームのプレーヤーを挑発したり侮辱したりする。
・相手チームのプレーヤーの目の前で手を振ったり、手をかざしたりして視野を妨げる。
・肘を激しく振り回す。
・バスケットを通過したボールに故意に触れる、またはボールが素早くスローインされるのを妨げてゲームの進行を遅らせる。
・フェイク(ファウルをされたと欺くこと)。
・リングをつかんで体重をかける。ただし、ダンクショットのときにやむを得ず瞬間的にリングをつかむことは差し支えない。また自分や他のプレーヤーが怪我をするのを避けようとしたと審判が判断したときは、リングをつかんでもテクニカルファウルとはしない。
・最後のフリースローでボールがリングに触れる前にゴールテンディングのバイオレーションをしたときは、オフェンスのチームに1点が与えられ、さらにそのディフェンスのプレーヤーにテクニカルファウルが宣せられる。
「体の触れ合いのない振る舞い」と明記されていますね。
以下では、具体的にテクニカルファウルに該当する事例をご紹介します。
テクニカルファウルが該当する例
テクニカルファウルに該当する例は先ほどのルール引用のとおりですが、実際に起こることの多いケースを列挙してみます。
- 相手選手を挑発する
- 審判の判定に抗議する
- 監督やコーチ、ベンチの選手がコートに侵入する
逆転に喜んでコートに侵入する、というのもNGです。
なお、実際の試合の中では審判から「注意」が与えられるケースも多いです。
注意を受けてなお当該行為を繰り返す場合、テクニカルファウルが宣告されます。
テクニカルファウルの罰則
ここからは、テクニカルファウルの罰則について解説します。
- フリースロー
- 退場
- チームファウル
の順に解説します。順番にご覧ください。
フリースローに関するルール
テクニカルファウルが宣告された場合、相手チームにフリースローが1本与えられます。
バスケットボール競技規則では以下のとおり規定されています。
相手チームに1本のフリースローが与えられ、ゲームは次のように再開される:
・フリースローは直ちに行う。フリースローの後、テクニカルファウルが宣せられたときにボールをコントロールしていたか、ボールが与えられることになっていたチームに、ゲームが止められたときにボールがあった場所から最も近いアウトオブバウンズでスローインが与えられる。
バスケットボール競技規則36-3-2 より引用
フリースロー後は、元々ボールを保持していたチームのスローインで再開となります。(ただし、どちらのボールでもない状態の場合はジャンプボールとなります)
フリースロー後の再開については、2019年にルールが改正されています。
従来は、フリースロー後の再開は、「ファールをもらったチームに攻撃権が移る」とされていました。
この規定が2019年のルール改正で削除されていますので、誤解しないように注意しましょう。
退場に関するルール
テクニカルファウルを複数回犯すことで、選手やコーチは退場となります。
コート上のプレーヤーとコーチとでは規定が異なりますので、以下では分けて解説します。
まずはコート上のプレーヤーに関する規定です。
コート上のプレーヤーは、テクニカルファウル2回で退場となります。
テクニカルファウルを2個あるいはアンスポーツマンライクファウルを2個、もしくはテクニカルファウルとアンスポーツマンライクファウルを1個ずつ記録されたプレーヤーは失格・退場になる。
バスケットボール競技規則36-2-3 より引用
次に、コーチに関する規定です。
コーチについては、自信のテクニカルファウル2回に加えて、ベンチメンバーのテクニカルファウルでも退場となります。
- コーチ自身が2回のテクニカルファウルを記録される
- ベンチメンバーのテクニカルファウルが3回記録される(コーチ自身のテクニカルファウルを含む)
バスケットボール競技規則では、以下のとおり規定されています。
ヘッドコーチは以下の場合、失格・退場になる。
・ヘッドコーチ自身のスポーツマンらしくない振る舞いによるテクニカルファウル「C」が2個記録された場合。
バスケットボール競技規則36-2-4 より引用
・チームベンチに座ることを許可された者のスポーツマンらしくない振る舞いによって、ヘッドコーチにテクニカルファウル「B」が3個記録された場合、あるいはそれらのテクニカルファウルとヘッドコーチ自身のテクニカルファウル「C」とを合わせて3個のファウルが記録された場合。
チームファウルに関するルール
チームファウルについては以下のとおりです。
- プレーヤーのテクニカルファウル⇒カウントされる
- ベンチメンバーのテクニカルファウル⇒カウントされない
テクニカルファウルが宣せられたときは、次のように記録をする:
・プレーヤーの場合は、そのプレーヤーに1個のテクニカルファウルが記録され、チームファウルに数える。
バスケットボール競技規則36-3-1 より引用
・チームベンチに座ることを許可された者の場合は、ヘッドコーチに1個のテクニカルファウルが記録され、チームファウルに数えない。
チームファウルが記録されるのはプレーヤーだけなのです。
テクニカルファウル まとめ
ここまでの内容を簡単におさらいします。
- テクニカルファウルとはスポーツマンシップに反する悪質な行為や言動
⇒選手が接触しない行為も対象 - フリースロー1本が相手チームに与えられる
- テクニカルファウル2回でプレーヤーは退場
- チームファウルにはプレーヤーのテクニカルファウルのみ
当サイトがバスケットボールの理解に役立てば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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